クラウドPBX 2025.04.05

【2025年最新】双方向番号ポータビリティ完全ガイド:メリットと導入準備のポイント

「長年使ってきた電話番号を変えたくない」「より良いサービスに乗り換えたいけれど、電話番号を変更するリスクが大きい」—— 多くの企業が抱えるこのジレンマが、ついに解消されました。

2025年、通信業界に革新をもたらす「双方向番号ポータビリティ」が本格始動。これにより、企業はNTTだけでなく、あらゆる通信事業者間で固定電話番号を自由に持ち運べるようになりました。従来の「片方向」から「双方向」へと進化したこの制度により、企業の通信環境選択の自由度が大幅に向上し、平均28%のコスト削減効果も報告されています。

クラウド化が進む現代のビジネス環境において、通信インフラの最適化はコスト削減だけでなく、業務効率化や事業継続性強化の鍵となります。本記事では、双方向番号ポータビリティの仕組みから具体的なメリット、導入手順まで、企業の通信戦略を変革する全てのポイントを解説します。

双方向番号ポータビリティとは?基本概念と仕組み

双方向番号ポータビリティとは、異なる通信事業者や電話サービス間で固定電話番号を維持したまま自由に引き継ぎができる仕組みのことです。これにより、電話番号を変えることなく、より良いサービスや料金プランを選択できるようになります。

従来の固定電話番号ポータビリティ(LNP)は「片方向番号ポータビリティ」と呼ばれ、NTT東日本・西日本の加入電話・ISDN電話で取得した電話番号を他の事業者に引き継ぐことはできましたが、その逆はできませんでした。この制限により、多くの企業が新サービスへの乗り換えを見送っていました。

従来方式と新方式の違い

従来の「リダイレクション方式」では、NTTの番号データベースを必ず経由する必要があり、NTT以外で取得した番号の引き継ぎができませんでした。

現在の「ENUM方式」では各通信事業者のデータベースが連携し、どの事業者で取得した番号でも引き継ぎが可能になっています。これにより、IP電話で取得した電話番号でも、自由に事業者間での移行ができるようになりました。

重要な注意点:050番号は対象外

双方向番号ポータビリティは全ての固定電話番号が対象になるわけではありません。050番号は対象外となります。これは050番号の指定を受けている通信事業者が多く、全事業者に義務付けると莫大な設備投資コストが必要になるためです。

参考:店舗や企業用の格安IP電話番号、050番号のメリットとデメリット

双方向番号ポータビリティに対応する主な光回線サービス

現在のIP電話サービスは、主に光回線(光ファイバーを使ったインターネット回線)を通じて提供されています。IP電話を利用するためには、基本的に光回線などの高速インターネット回線が必要です。従来の電話回線とは異なり、インターネット技術を使って音声データをデジタル化して送受信する仕組みになっています。

双方向番号ポータビリティにより、様々な光回線のIP電話サービスで取得した0ABJ番号を他のIP電話サービスに引き継ぐことができるようになりました。主に利用されている光回線は以下の3種類です。

フレッツ光

フレッツ光は、NTT東日本・西日本が提供する光回線インターネット接続サービスです。以下の特徴があります。

  • 日本全国の多くの地域をカバーする広い提供エリア
  • 2001年8月のサービス開始以来、0ABJ番号を取得できるIP電話サービス「ひかり電話」も提供
  • 光回線とプロバイダー(インターネット接続業者)を別々に契約する必要がある
  • 基本料金も個別に支払うため、後発の一体型サービスより総額が高くなる傾向

これまでは、ひかり電話で取得した0ABJ番号を他社のIP電話サービスに移行できないという制限がありましたが、双方向番号ポータビリティの開始により、料金、サービス内容、サポート体制などを比較して最適なサービスを選べるようになりました。

光コラボレーション

光コラボレーション(光コラボ)は、NTT東日本・西日本から光回線を借り受けた事業者が、自社のサービスと組み合わせて提供する光回線サービスです。

  • NTTの光回線を利用しているため、提供エリアはフレッツ光と同じく全国をカバー
  • 多くの場合、プロバイダーがサービスを提供しており、光回線とプロバイダが一体型
  • フレッツ光よりもコストを抑えられる傾向
  • 独自の割引サービスを行っていることもあり、適切なサービスを選べば費用を抑えることも可能
  • フレッツ光と同じ設備を利用しているため、ひかり電話が利用可能

光コラボレーション同士の引き継ぎやフレッツ光への引き継ぎは可能でしたが、独自回線へのLNPはできませんでした。双方向電話ポータビリティにより、事業内容や他のサービスに合わせて気軽に乗り換えることが可能になりました。

独自回線

独自回線は、NTT、鉄道会社、電力会社などが敷設した光ファイバーの未稼働回線(ダークファイバー)を借り受けた企業が独自に提供する光回線です。

  • 利用者が少なく回線が混雑しにくい
  • 独自の通信技術を採用しているため、より高速で安定した通信速度が期待できる
  • 代表的なサービスには「NURO光」や「auひかり」がある

フレッツ光や光コラボレーションから独自回線へ乗り換えた場合、片方向番号ポータビリティではIP電話の電話番号は引き継ぎできませんでしたが、現在の双方向番号ポータビリティでは、この制限が解消されました。

SIPトランクとクラウドPBXによる新たな選択肢

双方向番号ポータビリティの対象には、物理的な回線を必要としないSIPトランクを通じて提供されるIP電話番号も含まれています。SIPトランクとは、インターネット回線を通じて音声通話を提供する技術で、従来の電話回線(PSTN)を使わずにIP電話を実現します。

総務省の「IP網への移行に向けた電気通信番号制度の在り方」報告書によると、クラウドPBX事業者などが提供するIP電話番号についても、将来的に双方向の番号ポータビリティの対象とすることが示されています。

なお、SIPトランクは、クラウドPBXやオンプレPBXなどの電話システムと組み合わせて利用されることが多く、IP網を通じて外線通話を可能にする仕組みです。

日本マーケティングリサーチ機構の調査によれば、SIPトランクとクラウドPBXの組み合わせにより、企業の通信コストが平均28%削減されたというデータもあります。物理的な回線や機器に依存しないため、場所を選ばない柔軟な働き方にも対応しやすいというメリットがあります。

参考:クラウドPBXとは?ビジネスフォンとの違いと比較方法

双方向番号ポータビリティがもたらす4つの大きなメリット

1. サービス選択の自由度向上

双方向番号ポータビリティの最大のメリットは、電話番号を変えずに最適なサービスを選べる自由度の向上です。従来は一度直収電話に移行すると、NTT加入電話に戻すことができませんでした。しかし双方向番号ポータビリティにより、各通信事業者のサービス内容や料金プランを比較検討したうえで、最適なものを選択できるようになりました。

調査によると、企業の約75%が「通信サービス選択の際、番号の継続利用が重要な判断基準になる」と回答しています。電話番号を変更することなく、より良いサービスや料金プランを選択できるようになったため、企業の通信環境の最適化が進んでいます。

2. コスト削減効果

双方向番号ポータビリティによって通信コストの削減も実現できます。

  • IP電話はサービスによって1回線あたりのチャネル数(同時に通話できる回線数)が異なる
  • 同時通話が多い企業では、1回線あたりのチャネル数が多いIP電話を選択することで、契約する回線数を減らせる
  • これにより、月額基本料金を大幅に削減できる可能性がある
  • IP電話はサービスごとに通話料も異なるため、より安価な通話料を提供するIP電話に移行できれば、毎月の通信コストを抑えられる

実際のデータでは、最適なIP電話サービスへの切り替えで平均して月額基本料が20〜30%削減されるケースも報告されています。

3. 管理の手間削減とシンプル化

双方向番号ポータビリティの導入によりLNPの幅が広がると、管理の手間を削減できます。

  • 複数の事業者との契約を一本化することでサービスの請求がまとめられる
  • コストが把握しやすくなり、経理処理も簡単になる
  • トラブルが発生した際も、窓口が一つになるため、迅速な対応が期待できる

企業調査によると、通信サービスを一元管理することで、管理工数が平均15〜20%削減されるというデータもあります。

4. 事業継続性の向上

電話番号は企業の重要な資産です。双方向番号ポータビリティにより、事業継続性が向上します。

  • 長年使用してきた電話番号を維持したまま、新しいサービスに移行できる
  • 電話番号を変更する場合に必要となる名刺やウェブサイト、広告媒体の修正が不要
  • 顧客からの連絡に支障をきたすリスクを回避

さらに、災害などの緊急時に、別の通信事業者のサービスに切り替えることで、より強固なBCP(事業継続計画)を構築できます。例えば、地域的な災害でNTT回線に障害が発生した場合でも、別の通信事業者のサービスに番号を移行させることで、事業の継続性を確保しやすくなります。

固定電話番号ポータビリティの手続きと準備

手続きの流れ

固定電話番号ポータビリティの手続きは、以下のような流れで行われます。

  1. 移行先の通信事業者にLNPを申し込む
  2. 申し込みから数日後に、LNPの可否通知が届く
  3. LNPが可能であれば、実施日時を相談する
  4. 乗り換え先の光回線の開通に合わせて回線が切り替わる

ただし、乗り換え先の光回線が提供しているIP電話サービスによっては、0ABJ番号の取得ができなかったり、特定の市外局番に対応していなかったりします。そのため、事前に詳細を確認し、最適な方法を選択することが重要です。

手続きに必要な情報

LNPの手続きには以下の情報が必要です。

  • 現在契約中の通信事業者名
  • 契約情報(名義人、利用する住所、契約内容など)
  • 現在利用している固定電話番号

長期間使用している固定電話番号の場合、契約内容の詳細を忘れていることがあります。これらの情報を事前に用意しておくことで、手続きをスムーズに進められます。契約書のコピーや直近の請求書なども手元に準備しておくと便利です。

開通工事の注意点

フレッツ光・光コラボレーションと独自回線では、利用する光回線の種類や使用する機器が異なります。そのため、乗り換えの際は、既存の光回線があっても新たに開通工事が必要になる場合があるので注意しましょう。

開通工事が必要な場合、申し込みから工事完了までに2週間から1カ月程かかることがあります。光回線が通っていれば、すぐに切り替えができると思いがちですが予想以上に時間がかかることがあるので事前に確認が必要です。

特に事業所の移転や新規開設のタイミングでの乗り換えを検討している場合は、余裕を持ったスケジュール設定が重要です。データによると、工事の遅延によるビジネス機会の損失は平均して1日あたり売上の5〜10%に相当するとの調査結果もあります。

まとめ:双方向番号ポータビリティの活用で企業通信を最適化

双方向番号ポータビリティの導入により、固定電話番号ポータビリティの制限が解消され、企業はより自由に通信サービスを選択できるようになりました。光回線を使ったIP電話だけでなく、SIPトランクとクラウドPBXを組み合わせた新しい選択肢も広がっています。

主なメリットをまとめると:

  • サービス選択の自由度向上
  • コスト削減効果
  • 管理の手間削減とシンプル化
  • 事業継続性の向上

これからの通信環境は、「所有」から「利用」へとシフトしていくことが予想されます。双方向番号ポータビリティはその移行をスムーズにする重要な制度です。

通信サービスを見直し、最適な選択をすることで、コスト削減だけでなく業務効率の向上や事業継続性の強化にもつながります。ぜひ、この機会に自社の通信環境を見直してみてはいかがでしょうか。


※本記事は2025年4月時点の情報に基づいて作成しています。制度の詳細は変更される可能性がありますので、最新情報は総務省や各通信事業者の公式発表をご確認ください。

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この記事の編集者

編集者:Good×Media編集部

CIOReview APACにて日本で唯一「最優秀クラウド電話ソリューション企業」に選ばれた企業の専門家メンバーが、黎明期から10年以上にわたりクラウドPBXおよびクラウドCTIの分野で業界をリードしてきた実績と豊富な経験を基に、プロの視点で編集しています。

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