クラウドPBX 2025.10.07

【2025年版】クラウドPBX比較おすすめ8選|専門家が選ぶクラウドPBXの違いと失敗しない選び方

クラウドPBX比較

クラウドPBX(クラウド型ビジネスフォン)は、会社電話をDX化する新しいビジネスフォンの形として世界的に普及が進んでいます。

社内工事や配線が不要で、インターネット環境さえあればどこからでも会社番号で発着信できるクラウド電話システムとして注目を集めています。

近年では、コロナ禍での在宅勤務をきっかけに導入が加速し、現在は災害時のBCP(事業継続計画)対策としても重要視されています。

国内でも、従来の固定電話やビジネスフォンからクラウドPBXへ移行する企業が増え、「電話のクラウド化」=オフィスDXの第一歩として定着しつつあります。

ただ、クラウドPBXのサービスは年々増加しており、WEBサイト上では内容が似ていても機能・安定性・セキュリティ・価格・サポート体制が大きく異なります

そのため、どのサービスが自社に合っているのか、どんな基準で比較すべきかを判断するのが難しくなっています。

さらに、検索上では広告型の比較サイトや代理店主導のランキングも多く、本当に信頼できるおすすめサービスを見極めるのが難しい状況です。

本記事では、業界目線で信頼性・実績・機能性を重視したクラウドPBXを厳選し、

導入を検討している企業の方に向けて、比較のポイントとおすすめサービスをわかりやすく解説します。

 

クラウドPBXの種類は大きく3つ

クラウドPBXには多くのサービスがありますが、実はどれも同じではありません。
大きく分けると、次の3つのタイプに分類されます。
それぞれの特徴を理解しておくことで、自社に合ったクラウドPBXを選びやすくなります。

国産・自社開発型のクラウドPBX

国内の通信ベンダーが自社開発しているクラウドPBXです。

日本の電話文化や業務慣習に合わせて設計されており、操作性が高く、サポート対応も丁寧なのが特徴です。

また、CRMやCTI、チャットツールなど他の業務システムと柔軟に連携できるものも多く、中小企業から大企業まで幅広く利用されています。

使いやすさやサポート体制、安定稼働を重視する企業に向いています。

代理店による再販型のクラウドPBX

ここ数年、特に増えているのが代理店による再販型です。

同じクラウドPBXを基盤として、複数の代理店が自社ブランドとして販売しているケースが多く見られます。

このタイプは、代理店手数料が料金に上乗せされている場合があるほか、販売元によっては専門知識が不足しており、サポート体制に差が出やすい点に注意が必要です。

また、海外製のシステムを日本の代理店が国内向けサービスとして提供している場合もあります。

導入前に、どの企業が開発元か・運用元かを確認することが大切です。

海外製のクラウドPBX

海外の企業が開発し、日本語対応版として提供しているクラウドPBXです。

特徴としては、電話システムというよりも、チャットやメール、ビデオ会議などを一体化した統合コミュニケーションツール(UCaaS)に電話機能が含まれている点です。

グローバル展開を想定しており、英語表記や海外仕様のUIが中心のものもあります。

ただし、利用中の既存ツール(例:SlackやGmailなど)と連携できない場合が多く、利用するには社内のコミュニケーション環境全体を見直す必要があります。

大手通信キャリアが販売元となって提供しているケースも多く、グローバル展開企業や海外拠点を持つ企業に向いているタイプです。

どのクラウドPBXを選ぶべきか

このように、クラウドPBXは大きく3つのタイプに分けられます。

たとえば、SlackやGmailなど複数ツールを併用している中小企業なら、柔軟な連携ができる国産クラウドPBXが最適です。

一方で、海外製で社内システムが統一されている大手企業は、海外製クラウドPBXを連携ツールとして利用するケースが多いです。

自社の業務環境・利用ツール・運用体制を整理した上で、どのタイプが最適かを比較検討することが重要です。

 

クラウドPBXを比較する際の注意点

クラウドPBXは一見どれも同じように見えますが、実際にはサービスごとに利用できる電話番号の種類、搭載機能、セキュリティ対策、システム連携の柔軟性などが大きく異なります。

導入後に「想定と違った」とならないためにも、比較時に確認すべき重要なポイントを整理しておきましょう。

利用できる電話番号種別を確認する

クラウドPBXによっては、利用できる電話番号の種類が限定されている場合があります。

市外局番(0ABJ番号)、0120番号、050番号などに対応しているかを必ず確認しましょう。

また、現在使用中の電話番号をそのまま引き継ぎたい場合、通信回線のキャリアを変更しなければならないケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

課題解決につながる機能が備わっているか

クラウドPBXは、場所を問わずスマートフォンで会社番号の発着信ができるだけでなく、従来の電話では実現できなかった便利な機能も備えています。

ただし、通話録音や自動音声応答(IVR)などが有料オプション扱いになっている場合や、機能自体が提供されていないクラウドPBXもあります。

「電話が使えれば十分」と考えがちですが、クラウドPBXの特長を活かすことで業務効率を大きく向上させることが可能です。

将来的な活用も見据え、どの機能が標準で利用できるのかを確認しておきましょう。

テレワーク対応・共有機能が充実しているか

クラウドPBXは、在宅勤務や外出先でも会社電話を利用できる点でBCP(事業継続計画)対策にも有効です。

しかし、社内外のメンバーがリアルタイムで状況を共有できる仕組みがなければ、かえって非効率になることもあります。

「誰がどの通話を対応しているのか」「今どの回線が空いているのか」などを可視化できる機能や、通話履歴・対応履歴の共有、稼働状況の確認などができるかどうかも確認しておきましょう。

セキュリティ対策が明示されているか

クラウドPBXは、通話データや録音データ、電話帳情報をクラウド上で管理します。

そのため、サーバーやWeb管理画面へのアクセスに関するセキュリティ対策がどこまで実施されているかを確認することが重要です。

具体的には、通信の暗号化、認証方法、ISOやPマークなどのセキュリティ認証取得状況をチェックしましょう。

信頼できるセキュリティ基準が明記されていないサービスは避けたほうが無難です。

システム連携が可能か

業務のクラウド化が進む今、クラウドPBXも他システムとの連携ができるかどうかが重要な比較ポイントです。

チャットツールと連携して営業時間外の着信を通知したり、顧客管理システム(CRM)と連携して着信時に該当顧客の画面を自動で表示するなど、業務効率を高める仕組みがあるかを確認しましょう。

一方で、クラウドPBXによってはシステム連携が制限されている場合もあります。

今後の業務拡張を見据え、どの範囲まで連携できるのかを事前に把握しておくことが大切です。

スマホ用アプリの制約に注意する

クラウドPBXでは、スマートフォンアプリを使って会社番号で発着信できる仕組みが一般的です。

しかし、サービスによっては特定の専用アプリしか使えないケースがあります。

専用アプリの場合、端末やOSとの相性によって音質が不安定になったり、アプリの更新が遅れて最新OSに対応できないトラブルが発生することもあります。

App StoreやGoogle Playでの評価を確認し、安定して使えるアプリを選べるクラウドPBXかどうかもチェックしておきましょう。

サポート体制が十分か

クラウドPBXは新規導入が多いサービスのため、導入後のサポート体制が非常に重要です。

提供会社によっては、問い合わせ窓口がメールやチャットのみで電話対応がなかったり、海外製品の場合は英語でのサポートしかないケースもあります。

また、代理店が販売している再販型の場合、技術的な質問に即答できず、開発元への確認で時間がかかることもあります。

トラブル対応や設定変更時のサポートを安心して任せられる体制があるかどうかを、事前に確認することが大切です。

 

比較ポイントを満たしたおすすめクラウドPBX8選

これまで解説したとおり、クラウドPBXには種類があり、選ぶ際に注意すべきポイントがいくつか存在します。

ここでは、それらの比較ポイントを踏まえたうえで、国産・自社開発型であり、代理店を介さずに提供されているクラウドPBXの中から、特に評価が高いおすすめサービスを厳選して紹介します。

掲載しているのは、実績・サポート体制・機能性・信頼性の面で一定基準を満たしたクラウドPBXのみです。

条件を満たしていないと思われるサービスや、再販型・海外製のクラウドPBXは含まれていません。

選定基準

クラウドPBXを選定する際には、以下の基準を満たしているかを確認することが重要です。
今回のおすすめ8選も、これらのポイントを軸に比較しています。

サポート体制が充実しているか
導入後にトラブルや設定変更が発生した際、電話やメールで迅速に対応してくれるサポート窓口があるかを重視しています。
実績(導入社数・運用歴・受賞歴)
どれだけ多くの企業で導入され、長期間安定して運用されているか。
また、ITreviewなどでのアワード受賞実績があるかどうかも信頼性を判断する指標としています。
Web上やアプリストアでの評価
実際の利用者によるレビューや口コミ、アプリ評価など、ユーザー体験に基づく評判を参考にしています。
機能性
録音、転送、IVR、通話分析、クラウド電話帳など、ビジネス利用に必要な主要機能を標準で備えているかを評価しています。
連携性の高さ
CRMやチャットツールなど、他システムとの連携が可能か。
将来的な業務拡張やDX推進を見据えた柔軟性を評価しています。

 

国産クラウドPBX比較(2025年版)

1. GoodLine(グッドライン)|GoodRelations

 

オールインワン型のクラウドPBX。
内線・転送・IVR・録音・AI分析・クラウド電話帳などを標準搭載。
8,500社以上の導入実績を持ち、ISO27001を取得。
安定稼働とサポート品質を重視する中小〜中堅企業に最適。

ITreview評価: 4.6 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数8,500社以上
運用歴10年以上
受賞歴ITreview Grid Award 2025 Summer「Leader」
CIOReview APAC 最優秀クラウド電話ソリューション企業
セキュリティ認証ISO/IEC 27001

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー
セキュリティ機能
システム連携
業務効率化機能

出典:https://good-line.jp

2. ひかりクラウドPBX(NTT東日本/西日本)

NTTグループが提供するクラウドPBXサービス。
社内・外線通話をインターネット経由で利用でき、スマホを内線化可能。
通信基盤の信頼性は高いが、機能拡張やシステム連携には制約がある。
堅牢な基盤を重視する企業に向く。

ITreview評価: 口コミ評価なし (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数非公開
運用歴不明
受賞歴不明
セキュリティ認証不明(サービス個別の明示なし)

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー△(録音やIVRは記載なし)
セキュリティ機能△記載限定(MFA/IP制限等の明示は限定的)
システム連携
業務効率化機能

出典:https://business.ntt-east.co.jp/service/pbx/

3. BIZTEL(ビズテル)|リンク

コールセンター分野で実績のあるクラウドPBX。
PBX・IVR・録音・モニタリングなど豊富な機能を備え、
ISO/IEC 27017認証を取得するなどセキュリティ体制も強固。
大手から中規模企業まで幅広く利用されている。

ITreview評価: 3.7 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数2,000社以上
運用歴2006年〜
受賞歴ITreview Grid Award(期により受賞あり)
セキュリティ認証ISO/IEC 27017

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー
セキュリティ機能△記載限定(MFA/IP制限等の個別明示は限定)
システム連携
業務効率化機能

出典:https://biztel.jp/bp/

4. INNOVERA(プロディライト)

使いやすさと拡張性に優れたクラウドPBX。
録音やIVRなどの基本機能に加え、HENNGE OneとのSSO連携など
業務システムとの統合がしやすい点が特徴。
中小企業のテレワーク導入やコール業務効率化に適している。

ITreview評価: 4.2 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数非公開
運用歴2015年〜
受賞歴ITreview Grid Award(期により受賞あり)
セキュリティ認証Pマーク

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー
セキュリティ機能△(SSO等の連携は明記、MFA/IP制限等の明示は限定)
システム連携
業務効率化機能〇(録音/IVR等は別途オプション)

出典:https://innovera.jp/

5. MOT/TEL(バルテック)

機器設置型のPBXで長期の実績があるサービス。
スマホ内線・転送・録音などの標準機能を備え、
拠点間通話を無料化できる柔軟な構成が強み。
価格重視・自社管理でコストを抑えたい企業におすすめ。

ITreview評価: 3.2 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数不明(クラウドPBXのみは未記載)
運用歴不明
受賞歴不明
セキュリティ認証不明

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー
セキュリティ機能✕(未記載)
システム連携
業務効率化機能

出典:https://www.mot-net.com/mottel

6. 03plus(グラントン)

スマホで03番号を使えるクラウドPBXとして人気。
1台からの利用が可能で、個人事業主や小規模利用に強み。
録音・IVRなどの機能は順次拡充中。

ITreview評価: 4.4 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数非公開(※回線数ベースの公表はあり)
運用歴不明
受賞歴不明(ITreview受賞の明示なし)
セキュリティ認証不明

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー△(IVR/録音等はプラン・段階的拡充)
セキュリティ機能不明(記載なし)
システム連携不明(記載なし)
業務効率化機能△(録音/電話帳はあり)

出典:https://03plus.net/

7. トビラフォン Cloud(トビラシステムズ)

迷惑電話フィルタ技術を強みに持つ国産クラウドPBX。
ITreviewで高評価を獲得し、録音・電話帳・通話管理機能を提供。
迷惑電話データベース連携などセキュリティに強みがある。
中小企業の安全な電話運用に適している。

ITreview評価: 4.3 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数非公開
運用歴約4年
受賞歴ITreview Grid Award 2024/2025期に受賞あり
セキュリティ認証Pマーク

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー
セキュリティ機能
システム連携
業務効率化機能

出典:https://tobilaphone.com/biz/cloud/

8. MiiTel Phone(レブコム)

AIによる通話解析・文字起こしを特徴とするPBX統合型システム。
通話内容を自動で分析し、営業トークや対応品質の可視化が可能。
コールセンターでの運用、テレアポやインサイドセールス部門に人気。

ITreview評価: 4.1 (2025年10月時点)

【カテゴリー/指標】

カテゴリー指標
導入社数非公開
運用歴不明
受賞歴ITreview Grid Award(複数期)
セキュリティ認証ISO/IEC 27001(RevCommとしてのISMS)

【機能評価】

区分内容
主要機能カバー
セキュリティ機能
システム連携
業務効率化機能

出典:https://miitel.com/jp/service/phone/

注意事項(免責)

本記事に記載の情報(導入社数・評価・機能・認証等)は 2025年10月時点 における公開情報および製品公式発表を基に作成しています。
各社のサービス内容・評価・認証は、将来の改定・アップデートにより変更される可能性があります。
最新の仕様や価格、機能対応状況については、必ず各サービス提供会社の公式サイトや担当者にてご確認ください。

※本記事で掲載しているクラウドPBX各社のユーザー評価は、ITreviewに公開されているスコアを参考にしています。
出典:https://www.itreview.jp

2025年10月更新

クラウドPBXは“電話のクラウド化”で業務を変えるDX基盤

クラウドPBXは、単なるテレワーク対応ツールではなく、会社電話をクラウド化して業務効率を高める次世代のビジネスインフラです。

国産型・再販型・海外製の3タイプが存在し、それぞれに強みと課題があります。

比較の際は、導入実績・セキュリティ認証・サポート品質・機能拡張性・連携性の5つを軸に検討するのがポイントです。

特に中小〜中堅企業では、CRMやチャット連携に優れた国産クラウドPBXが、コストと運用のバランスに優れた選択肢となります。

この記事で紹介したクラウドPBXは、いずれも信頼性・実績・サポート体制の基準を満たしたサービスのみを厳選しています。

自社の業務環境に合わせて、どのクラウドPBXが最適かを比較・検討し、DXの第一歩を踏み出しましょう。

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クラウドPBXのパイオニアとして、CIOReview APACにて日本で唯一、最優秀クラウド電話ソリューションを受賞。
大企業から中小企業まで業種を問わず選ばれております。

クラウドPBX GoodLine
  • 導入社数

    8,500社以上

    ※2025年9月時点

    運営実績

    10年以上

  • ※CIOReview APAC最優秀クラウド電話ソリューション企業受賞 ※クラウドPBX部門 ITreview Grid Award受賞
詳細はこちら

この記事の編集者

編集者:Good×Media編集部

CIOReview APACにて日本で唯一「最優秀クラウド電話ソリューション企業」に選ばれた企業の専門家メンバーが、黎明期から10年以上にわたりクラウドPBXおよびクラウドCTIの分野で業界をリードしてきた実績と豊富な経験を基に、プロの視点で編集しています。

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