クラウドPBX
クラウドPBX 2021.07.15
技術力の差が音質に出る。音質がいいクラウドPBXを選ぶためのチェックポイント教えます
クラウドPBXは音質が悪いのではないかと心配される方も多いと思います。仕事上の重要な通話が多いのが内線電話です。どんなに機能が豊富なクラウドPBXでも、通話が途切れたり、音が悪かったりしては意味がありません。
クラウドPBXの音質に不安をもつ方が多い理由として、クラウドPBXがIP電話ベースの技術であることが挙げられます。
2000年代に登場したIP電話は、インターネット回線上で音声通話を提供する仕組みで、通話音質はそれなりだが通話料金が格安というのがアピールポイントでした。
当時のインターネット回線は数メガ~数十メガのADSLがメインで回線自体も不安定だったため、音質は決してよいとは言えないものでした。この当時のIP電話のイメージが強く、クラウドPBXも音質が悪く不安定なのではと心配される方が多いと思われます。
クラウドPBXの音質はネット回線の品質に左右される
IP電話が登場した当時は、インターネット回線自体も速度が安定せず不安定だったため、その不安定な回線上で提供されるIP電話も不安定なものとなっていました。
通話中にネット回線が遅くなると、通話音質が悪くなり、ネット回線が切れてしまうと、通話もいきなり切れてしまうという関係があるのです。
現在では、インターネット回線の主力は光ファイバーで、一般企業でも数ギガの回線を契約するのがあたりまえになりました。
光ファイバーの通信は高速でしかも安定しているため、その回線で通信するクラウドPBXも安定して通信ができるので、高音質な通話が実現できるのです。
また、モバイル回線も5Gに代表されるように日々性能向上が進んでいるため、高速で安定した通信が可能になっています。
クラウドPBXの大きな特徴に、オフィスの外でもスマートフォンで会社の電話を受けられるというものがありますが、スマートフォンの通信はデータ通信上で行われます。
5G対応スマートフォンなど、高速通信が可能な機種を採用すれば、より安定し高音質にクラウドPBXを利用できます。
クラウドPBXの音質はメーカーによって大きく違う
クラウドPBXの音質はどれでも同じではなく、製品によって大きく違います。
通話の仕組みは、SIPと呼ばれる国際的な規格が存在し、多くの製品はSIPに準拠した製品を開発しているので、最低限の機能に関してはほぼ共通だと考えてよいでしょう。
しかし音質を向上させたり、通話を安定させたりする仕組みは、各社がそれぞれに開発してチューニングしているため、製品によって大きな差が出てきます。
特にクラウドPBXの通話音質は、開発元の技術力とノウハウが出やすい部分であるといえます。
技術力を判断する基準として、クラウドPBXを自社開発しているかどうかが一つの目安になります。
他社から製品を調達して自社のブランドで販売する、いわゆるOEMの場合は、そもそも自社で開発していないため技術力には限界があります。
クラウドPBXを自社開発する技術力があれば、通話品質向上の工夫も自社で行っていると考えることできますし、導入後も細かなチューニングが行われることが期待できます。
また、スマートフォンOS標準の通話通話アプリや他社製のIP電話機への接続に対応しているクラウドPBXも、高い技術力が期待できます。
一見、自社で通話アプリやIP電話機まで提供するクラウドPBXのほうが技術力が高いように思えますが、実際は違います。
自社のアプリや限られたIP電話機だけに対応するのであれば、他社製品との綿密なチューニングを行う必要がありませんが、幅広い機種で利用できるクラウドPBXを開発するには、高い技術力とノウハウが必要です。
OS標準の通話アプリや幅広いIP電話機に対応できているクラウドPBXは技術力にも期待ができます。
まとめ
クラウドPBXの音質は非常に重要なポイントです。
通話音質を決める要素としては、ネット回線の品質とクラウドPBXの性能があります。
ネット回線の品質は、固定回線・モバイル回線ともに高速化が進んでいるため、最新のサービスを継続して採用していくことで安定した通信環境を維持できます。
しかしクラウドPBXの通話品質は製品ごとに大きな差があるため、製品選びがもっとも重要です。
どんなに高速で安定したネット回線を選んでも、クラウドPBX自体の性能が悪いと、音質はよくなりません。
ネット回線の高速化は比較的容易で、今後も性能アップが期待できますが、一度導入したクラウドPBXを変更するのは大変です。
開発元の技術力がもっとも出やすいのが通話音質ですので、自社開発のクラウドPBXを選ぶのが一つのポイントです。