クラウドPBX 2021.05.29

【導入ガイド】クラウドPBXの種類と導入方法

クラウドPBX ビジネスフォン 電話回線

新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークを検討することになった企業にとって、会社の電話をどうするかは一つの課題となり急速にクラウドPBXに対する認知が広まりました。
従来型の会社の固定電話は、社内にPBXという主装置を設置し、その繋がっている電話機を同じ電話番号で発着信や内線通話ができる内線電話機として制御する仕組みでした。

しかしこうした従来型PBXで構成するビジネスフォンでは、社外で会社電話を利用できないのはもちろん設定変更や維持にも業者依頼する必要があり、時間とコストがかかっていました。このような仕組みで運用するビジネスフォンはテレワークを含めた災害時のBCP対策にも対応できず、会社電話のあり方を再検討する必要がありました。

そこで注目を浴びているのが、クラウドPBXという新しい電話システムです。クラウドPBXとは名前の通りこれまで社内に設置する必要があったPBXをクラウド上に構築してインターネット経由で繋がるスマホや電話機を内線とできる電話システムです。

クラウドPBXは従来型PBXに比べて、PBX購入や電話線工事の必要がなくスマホも専用アプリを入れる事で会社の固定電話同様のビジネスフォンとして内線化でき、設定変更もWEB管理画面上からいつでも自社で管理できるため、テレワークやBCP対策を可能にするに限らず導入・運用コストの削減と業務効率化を可能とします。

この記事ではクラウドPBXでできること、クラウドPBXの種類と比較方法、クラウドPBXの導入にあたり既存のPBXからのリプレイスや新規導入といった状況に合わせた具体的な導入方法を説明していきます。

クラウドPBXの種類と違い

クラウドPBXにはいくつか提供元があり、それぞれの違いがわかりにくい状況ではありますが、クラウドPBXはサービスにより価格はもちろん機能やできる事も違います。まずはクラウドPBXの提供元を大きく分けると次の3つになります。

1. 自社開発のクラウドPBX

こちらは提供元により開発されたクラウドPBXです。提供元により価格や機能とできる事は異なりますが実際にはそんなに多くのサービスがあるわけではありません。

提供元により価格や機能、できることが大きく変わります。自社の要件を満たすクラウドPBXでなければ導入後に失敗してしまいます。

2. 代理店による名前を変えての再販のクラウドPBX

非常に多いのがこのケースのクラウドPBXです。開発会社ではなく、主にOA機器などの営業会社により1のクラウドPBXを名前を変えて再販しています。

技術理解を持たない営業会社による提供となるので、サポートはもちろんトラブル対応も不安が残ります。またアップデートやカスタマイズにも対応できません。

3. 海外製品の再販のクラウドPBX

主に通信キャリアにより提供されるクラウドPBXはこのケースになります。

海外製品なので、日本の電話利用とは異なる部分があり使いやすさに問題があるケースがあります。またサポート体制にも不安が残ります。

クラウドPBXを比較する際のポイント

このようにクラウドPBXは大きく3つに種類分けすることができますが、基本的にはベンダーにより自社開発されたクラウドPBXを選択する事を推奨します。
それでは、ベンダーにより自社開発されたクラウドPBXを比較する際にはどのようなポイントで比較すべきなのか、ポイントをまとめます。

・利用できる電話番号種別は限定されていないか
・利用できるアプリや電話機、回線は限定されていないか
・基本機能は充実しているか、使えない機能はないか
・他のクラウドシステムとの連携は可能か
・セキュリティ対応はされているか
・市外局番を回線なしに発番できるサービスではないか

このようなポイントに注意してクラウドPBXを比較する事で導入後の失敗を防ぐことが可能です。詳しくは以下の記事でも触れております。

関連記事:クラウドPBXの違いとは、失敗しないクラウドPBXの比較方法

クラウドPBX導入の流れと方法

それでは、いざクラウドPBXを比較の上で導入する場合にどのような流れでクラウドPBXを導入するのかを説明していきます。
会社により既存のPBXを入れている場合、新規に導入する場合やテレワークでの導入といった形でケースが異なりますが、それぞれの流れは以下の通りです。

1. 既存のPBXをクラウドPBXにリプレイス

この場合、利用中の電話番号はそのまま利用する形になります。既存のPBXを繋がっている大元のONU(NTTの終端装置)から取り外し、クラウドPBXと接続するためのゲートウェイをかわりに取り付ければ切り替わります。
取り外した既存のPBX配下の電話線や電話機は不要となります。このような簡単な作業で切り替えは可能です。あとは電話機として利用するスマホにアプリを入れてクラウドPBXから発行される、内線ごとのID情報をアプリに登録するだけです。

2. 新規にクラウドPBXを導入する場合

新規にクラウドPBXを導入する場合、工事は不要です。市外局番の利用を希望であればNTTなどの通信キャリアで電話番号の契約を行い、1のように専用ゲートウェイを取り付けるだけです。
IP電話の050番号や0120・0800といった番号での利用を希望する場合には電話回線を引き入れる必要はなくフルクラウドで導入が可能です。
※クラウドPBX提供元によっては利用できる電話番号種別が限られているので確認が必要です。

このように、クラウドPBXは工事の必要がなく短期で簡単に導入できるのがメリットの1つで複数拠点での導入や部署単位、テレワークでの一次利用の場合などどのような場合にも柔軟に対応が可能です。導入を検討の際には、要件を満たすクラウドPBXを提供するベンダーに相談するのが重要です。

クラウドPBXの選び方に関する資料は下記からもダウンロードが可能です。

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この記事の編集者

編集者:Good×Media編集部

CIOReview APACにて日本で唯一「最優秀クラウド電話ソリューション企業」に選ばれた企業の専門家メンバーが、黎明期から10年以上にわたりクラウドPBXおよびクラウドCTIの分野で業界をリードしてきた実績と豊富な経験を基に、プロの視点で編集しています。

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